元請に出す出面表を、勤怠データから作る
同じ内容を二度書いている。それが当たり前になっていませんか。
現場から自社の勤怠は入力されている。集計もできている。 それなのに、月末になるとこういう作業が発生します。
「A現場の出面表、元請の様式で作らないと」
「B社は毎週金曜に提出。人数と作業内容を書いて」
「先月分の作業員名簿、もう一度出してくれと言われた」
自社のデータには全部入っているのに、 元請に渡すためだけに、もう一度書き写している。 下請の立場では避けにくい作業ですが、実は減らせる部分がかなりあります。
1. なぜ二度書きが発生するのか
原因は明確で、元請ごとに様式が違うからです。
- 元請A社はExcelの指定フォーマット
- 元請B社は紙の複写式、手書きで押印
- 元請C社は施工体制のシステムに入力
- 公共工事なら、さらに別の様式
自社の勤怠システムがどれだけ整っていても、 出力される形が相手の求める形と違えば、結局は書き写しになります。
そして多くの勤怠システムは、自社の集計表しか出せません。 オフィス向けに作られているので、 「取引先の指定様式で出す」という発想がそもそもないのです。
2. 元請の様式は変えられない。だから自社側を合わせる
「元請さん、様式を統一してもらえませんか」と言える下請はまずいません。 変えられないものを変えようとしても仕方がないので、 自社の出力側を、相手の様式に合わせるのが現実解です。
考え方は、以前書いた休暇届の記事とまったく同じです。 会社所定のExcelを組み込んで自動記入させるように、 元請から渡された様式のExcelを組み込んで、勤怠データを流し込む。
- 元請ごとに様式を登録しておく
- 現場と期間を選ぶと、その様式で出面表ができる
- 印刷して押印する運用なら、そのまま印刷すればいい
- Excelで提出するなら、そのファイルを送る
総務の作業は「現場と期間を選んでボタンを押す」だけになります。 書き写しがなくなれば、転記ミスもなくなります。
3. 記録の粒度を、最初から合わせておく
ただし、これが成り立つ前提があります。 元請が求める項目が、勤怠データに入っていることです。
出面表でよく求められるのは、次のような項目です。
- 日付と現場名——これは通常入っている
- 作業員の氏名——協力会社からの応援も含めて必要なことがある
- 職種——とび、土工、電工など
- 入退場時刻——現場のゲート管理と照合される場合も
- 作業内容——その日何をしたか
- 人数の合計——延べ人工
このうち職種や作業内容が抜けていると、結局あとから聞き直すことになります。 日々の入力の段階で、元請に出す項目まで含めて記録しておくのが理想です。
逆に言えば、入力項目を決めるときは「最終的に何を出すか」から逆算すべきです。 勤怠のためだけに項目を決めると、後から足りなくなります。
4. 応援の人も記録に含める
出面表は自社の社員だけでは完結しません。 その日現場にいた人を全員書くよう求められることが多いからです。
協力会社からの応援や、まだシステムに登録していない新人も、 その場で記録できるようにしておく必要があります。 ここが抜けていると、出面表を作るたびに職長へ確認することになります。
この点については応援作業員の記録について書いた記事で詳しく触れています。
5. 副次的な効果——原価が見えるようになる
出面表を勤怠データから出せるようにすると、 同じデータで現場ごとの投入人工が分かるようになります。
- その現場に、延べ何人日を投入したか
- 見積時の想定と、実際にどれだけ差があったか
- 応援を含めた実際の労務費はいくらか
多くの会社では、この数字を月末に電卓と記憶で出しています。 日々の勤怠が現場ごとに記録されていれば、集計するだけで出ます。
出面表の作成は、下請にとっては「やらされる作業」です。 しかしその元データを整えておくと、 自社の原価管理という、本来やりたかったことに繋がります。
まとめ
元請への提出物は、こちらの都合では減らせません。 変えられるのは、それを作るのに何分かかるかだけです。
日々の勤怠を現場ごと・作業内容つきで記録しておき、 元請の様式で出力できるようにしておく。 書き写しがなくなるだけでなく、原価も見えるようになります。
御社が使っている様式で出力できます
ゲンバ勤怠は、会社所定のExcelを組み込んで自動記入する仕組みを標準で備えています。 出面表や作業員名簿など、元請提出用の様式にも対応できます。 お使いのファイルをお預かりして組み込みます。